

グアテマラCOE2025
2025年のグアテマラCup of Excellence国際審査会は、2025年6月1日から5日にかけて、グアテマラシティのANACAFEを会場に行われました。150ロットがエントリーし、プリセレクションを経て90ロットに絞られ国内審査会に進みました。国内審査会では86点以上の上位40ロットが翌週6月1日からの国際審査会にコマを進めました。ファーストラウンド、セカンドラウンド、ファイナルと3回のカッピングセッションを経て、30ロットが見事にCup of Excellenceに輝きました。
グアテマラCup of Excellenceでは、【One Of A Kind】【Exotic Washed】【Exotic Natural & Honey】の3つのカテゴリーが設けられました。伝統的な品種によるOne of A Kindと俗にエキゾチックバラエティと呼ばれる品種によるExoticに分けられ、Exoticは生産処理別に2つのカテゴリーで審査が行われました。
具体的には、One of A Kindとされる品種はブルボン、ティピカ、カトゥーラ、カトゥアイ、パチェ、サルチモール、カティモールらが該当し、パカマラやゲイシャ、SL28などのそれ以外の品種をExoticとしています。結果として、One of A Kindから8ロット、Exotic Washedから12ロット、Exotic Natural & Honeyからは10ロットがCup of Excellenceに選出されました。
オークションは7月15日に行われ、例年通り中米でも非常に人気の高いオークションとなり、世界各国のバイヤーが白熱したライブオークションを行いました。

Granito De Oro
グラニート・デ・オロ農園は、メキシコとの国境に位置するウエウエテナンゴ県クイルコ郡オハ・ブランカの1700mに位置する農園です。ウエウエテナンゴでも秘境ともいえる山深いエリアで、地域コミュニティーで管理する美しい森林と清流が自慢の地域です。また非常に肥沃な土壌を持ち、風味豊かなコーヒーが生み出されています。
農園は父フェリーノ・カスティージョと母カルメラ・ビジャトロの2人が1970年ごろにコーヒーを植え、開始されました。オハ・ブランカで育ち、暮らしていたフェリーノさんは、当時アメリカへ出稼ぎに行き、稼いだお金をオハ・ブランカへ送金して家族を養っていました。数年後フェリーノさんは帰国をし、故郷オハ・ブランカに土地を購入。夢であった農業に従事します。農園の透き通った水辺や森林から臨む美しい景観から農園にはBella Vista(風光明媚)と名付けたそうです。

受け継がれる農園
現在は息子であるアルセニオさんとウィルマルさん兄弟が農園を受け継ぎ、グラニート・デ・オロ農園・ベジャ・ビスタ農園、ヴィスタ・アル・ボスケ農園の3つの農園を営んでいます。
2人は小さなころから父のフェリーノさんが情熱を注いでコーヒー栽培を行ってきた姿を見て育ち、18歳になると父からコーヒー農園の一部を譲り受け、コーヒー生産者としてのキャリアを積んできました。アルセニオさんとウィルマルさんは、共に品質向上に努め、ウェットミルの導入や乾燥テーブルの設置、近年はウォッシュドプロセスだけでなくハニーやナチュラル、嫌気性発酵など最新の生産処理プロセスにも挑戦しています。
農園においても植え替えや区画の整理を進め、生産性を高めてきました。2010年以降はパカマラやマラゴジッペ、ゲイシャといったエキゾチックバラエティの生産も開始し、栽培の技術、コーヒーを加工する生産処理の技術を高めてきました。
グラニート・デ・オロでは、伝統的な品種を中心に栽培を行っており、イエローブルボン、イエローカトゥーラ、レッドブルボン、レッドカトゥーラなどを生産しており、標高や土壌、日照に恵まれ、トラディショナルな品種においても素晴らしい風味を持ったコーヒーが栽培されています。
彼らの3つの農園はいずれもCup of Excellenceで入賞を果たし、オハ・ブランカを代表する生産者ファミリーとして世界中にその名が広がっています。
・グアテマラ Cup of Excellence 2025 ONE OF A KIND部門3位(Score:89.06)
- ・ロット詳細→ACE Webサイト
